博多祇園飾り山笠
2011年7月1日〜14日開催
博多祇園山笠は、今年起源から770年を迎えるとされていて、日本古来の優美さや勇壮さを競う博多の代表的な祭りです。鎌倉時代の禅僧聖一国師が飢饉を払うため起案したそうです。 かっては、舁き山と飾り山の区別はなく、1872年(明治5年)まで、高さ16mの山笠を担いで回っていたそうですが、文明開化で明治政府の慣例排除の方針で翌73年から中止を余儀なくされました。 10年後本格的に復活しましたが、その間に電灯線や通信電線が架設され、市内電車の開通などもあり山笠は低くなりました。これにより据え付けられる飾り山と舁き山の分化が進むことになり、以後太平洋戦争の一時期を除き延々と引き継がれ今日を迎えています。 今年の飾り山は市内各所に14本が飾られて市民や観光客の目を楽しませています。ちなみに15日払暁に走る舁き山は現在は7流(ながれ)となっています。 今回は、高さや周辺とのバランスを感じて頂くため、少し離れて撮影したため、人形などが小さく見辛いかも知れませんが、昨年の写真と見比べて頂くと有難いと存じます。 2011/7/9 UP |
博多の玄関口JR博多駅前の14番山笠。左の表(おもて)は大坂夏の陣、右の見送りは少年ルフィが活躍する人気アニメ「ワンピース」で観光客の皆さんをお迎えしています。 | |
6番山笠東流、左のおもては天下繚乱戦国陣、浅井・朝倉連合軍と織田信長が戦った「姉川の戦い」がテーマ。右の見送りは山笠を作った禅僧聖一国師と承天寺建立に協力した商人謝国明が登場する「山笠起源由来縁」 | |
この10番山笠は博多座のすぐ横に建ってます。左のおもては「博多乃豪商」博多で活躍した豪商三傑の人形で復興の願いを込め、右の見送りは「天璋院篤姫」今月博多座で公演中。 | |
博多の夜の繁華街中洲中央通りに建っている7番山。左写真のおもては「攻防千早城」楠木正成が僅か千余騎で千早城に立てこもり鎌倉幕府の大軍を悩ませる。右の見送りは水戸黄門が題材の「老公妙案救天下」 | |
キャナルシティ中央広場に建つこの15番山笠は左のおもては川中島の戦いの名シーン「流星光底逸長蛇」。右の見送りは昔話の桃太郎が題材で、家来のイヌ・サル・キジを連れて鬼が島の鬼退治をする「武勲桃太郎」 | |
博多の老舗商店街が並ぶ川端通り商店街のアーケードに建つこの8番山笠は、唯一走る飾り山として 有名。今年は左のおもてが「京一条戻り橋」源頼光の家来渡辺綱が女に化けた鬼を退治する場面。右の見送りは秀吉が柴田勝家と雌雄を決する「賎ケ岳合戦」 | |
博多天神の商店街新天町の南北通路に建つこの9番山笠、左のおもては大坂夏の陣で真田幸村が六文銭の旗を立て家康と戦う「疾風迅雷六文銭」。右の見送りは人気漫画トリコを題材にした「アニメ美食屋トリコ」 | |
この15番山笠は天神のソラリアビルの中央吹き抜け部分に建てられている。左のおもては平安期京の天覧相撲で日本一になった日田の領主の息子を主題にした「怪力相撲日田殿」。右の見送りは今年球団60周年を迎える西鉄ライオンズが題材の「勇者ライオンズ」 | |
この11番山笠は天神の大丸デパート東館と西館の間の1階通路に飾られている。左のおもては元寇の役で元軍の鉄砲が飛び交う戦場で一番の武勲を立てた竹崎秀長を描く「 秀長元寇乃武勲」右の見送りは足利尊氏が後醍醐天皇に反旗を翻し戦った「尊氏多々良浜誉」 | |
この山笠は番外で櫛田神社境内に1年中飾られていて、いつでも見ることが出来る。相当高く中が暗いのでアップで撮影した。左のおもては上田城に攻め込む徳川軍と真田昌幸・幸村親子の攻防を描いた場面。右の見送りは日本神話「天の岩戸隠れ」がテーマの「神話天乃岩戸譚」 |